日常と夢

日常と夢

私はやや寂れた街のデパートからその街を見下ろす。
見下ろした先には、駐車場のように区画された土地で路上生活をするおじさんの一群が見えた。
私は直感的に「この人たちと触れあってはいけない」と思う。本能的な危険を感じる。
自分がいるデパートの館内の案内板を見ると、そのおじさんたちだけが出入りするフロアがあるようだ。
なぜそのおじさん達専用になっているのかわからないがとても不気味だ。
私はそのフロアにも行かないように気を付けなければ、と思った。
もし会ってしまうととんでもなく危険な気がするのだ。
私は買い物のためにデパートを行き来したが、構造をよく把握していない建物だったにもかかわらず、幸いにもそのフロアに行くことも、おじさんに会うこともなかった。

目が覚めてから、(そんなに不気味で危険なおじさん達には夢でしか会えないだろうから、何かしら接触すればよかった)
と思った。